九代目のひとりごと

2.日本全国にそして木綿ふとんを知らないヨーロッパに・・・。 夢はとにかく大きく持ち続ける。

日本全国にそして木綿ふとんを知らないヨーロッパに・・・
夢はとにかく大きく持ち続ける。

おたふくわたが木綿ふとんの販売を開始してから1週間が経った。
私はせっかちな性分なので目に見える成果がすぐに出ないとあせってしまう傾向があるが最近は、大手の寝具メーカーや訪問販売を主体とする会社のように成果主義の会社ではないのであせらずゆっくりやろうという気持ちに切り替えた。大体木綿ふとんが「販売開始からわずかで完売!」・・という状況なんてあり得ないし、もしあったらそれは逆に恐怖心に変わってしまう。そうはいっても何社か記事として載せていただき、ホームページのアクセスも予想より多く、復活記念として掲げた「モニター募集」もかなりの人数から申し込みがありスタートにしては順調な反響だったと考えている。青山の会社の前に20部近く置いてあるパンフレットも毎日3部~5部は減っているので小さい規模ではあるが、一日5部と考えて一ヶ月150人が「おたふくわた」という名前を知ってくれると考えると決してバカにはできない。

 
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とにかく木綿ふとんも百聞は一見に如かずで見てもらうとその良さを分かってもらえる。私は購入者から「木綿はやっぱり気持ちがいい」と言われると涙が出るほど嬉しくなる。何度もいうがそれぐらい自信を持って薦められる。
ビジネスマンの交流会や勉強会に参加する事があるが有名会社の社長や役員の方々とたまに名刺交換した後、木綿ふとんの話をすると社交辞令かもしれないが懐かしさを思い、仕事とは違う柔和な顔に変わる人もいる。「木綿」という響きはそれぐらいの力を持っている。だからこそ温かい気持ちを持った人には木綿のふとんに寝てもらいたいと思う。
逆に若い人はやはり「木綿ふとん」という言葉にピンと来ていない。はじめは「何か変な商売をしている人かな?」なんて思われる。「おたふくわた」なんてほとんど知らない。しかしアレルギーの人やぜんそくを持つ人などは徐々に興味を持ってくれる。
「あなたの下着は木綿ですよね?いま着ていらっしゃるシャツも木綿なんですよ。その素を使っているふとんなんですよ。ただそれだけなんです。何も加工していません。」というと納得してくれる。「羽毛ふとんは軽いですよね。でも何か少し重い感覚のほうが寝やすいんです」なんて木綿を知らない人がこういう話をしてきたら嬉しくして仕方がない。
昔は実家では木綿ふとんで寝ていたことを体が覚えているのだろう。
私はビジネスでいえば当然「木綿ふとん」の売上を気にしてしまう。しかしそれとは違う重要な部分がある。とにかく人々に「木綿ふとん」という言葉とおたふくわた」を知ってもらう事だと考える。アジア諸国や一部のヨーロッパ以外ではほとんど木綿ふとんは知られていない。悲惨といっても過言ではない寝具を使っている国もある。そういう国にも「MOMEN」そして「OTAFUKUWATA」を知ってもらいたい。だからまず日本中が木綿ふとんを好きになってくれる夢からはじめたい。綿の栽培と同じようにゆっくり育てて大きくきれいに開かせたい。だから時間をかけていこうと思う。

九代目 原田浩太郎

※このコラムは2003年8月に執筆されたものです

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