九代目のひとりごと
9.魅力ある町、東京・神田神保町 歩く人すべてが仲間に見えてくる。
「良く飲みに行くエリアはどこですか」と聞かれれば会社や自宅に近い表参道か外苑、麻布・・気の合う友人達とは銀座や新宿。 「良く行く遊び場所はどこですか」と聞かれればこれまた車で出かける事が多いのでお気に入りの場所はいくつもある。
しかし「長居したくなる町はどこか」と、もし聞かれるような事があれば私は「神保町」と答えるだろう。
東京・千代田区の神田神保町。ここは大学や専門学校、資格スクールそして古本屋さんなどの書店が多く立ち並んでいる事から「学生の町」と言われている。学生以外でも読書家や教育者なども多く利用しており、また最近ではオフィスビルも増えているのでこのあたりは日中、老若男女かなりの人間が歩いていてやけに賑やかだ。また、かくれ家的存在の食の店や中古レコードショップなども裏通りにいくつかあって歩いているだけで楽しい。週末になると近所である水道橋の後楽園に競馬好きのおじさん達があふれるように歩いているので、平日とはまた違う雰囲気を楽しめる。
私は小学校の時に野球好きの姉に連れられて後楽園球場へ野球を観に行ったり、野球道具やスキー用品を買いに神保町には良く来ていた。また学生時代は自他ともに認める「プロレスマニア」だったので、後楽園ホールや東京ドームにプロレスを観に行き、その帰りにマニアが欲しがるような商品を多く置いていた神保町のショップに仲間と毎回のように通っていた。実は神保町は「プロレスファンには、たまらない町」とも言われていてかなりの店が多い。
プロレスとは関係ないが予備校も神保町の学校に通っていた。
予備校時代の仲間は今でもたまに会う事があるが、 「何かあの場所はいいよなあ」と話す。私の持論だが神保町は予備校生にとってはなかなか良い場所ではないかと思う(自分は例外にしておく)。
近くには日本大学があり少し歩くと御茶ノ水に明治大学があるので我々受験生は 学校内で楽しく話している大学生 を見ては刺激され自分の「合格」 を心に強く誓えるし、学習時 間の合間に仲間と時間を決めて、 喫茶店や書店などで息抜きをして、一人で勉強したい時は少し歩いて九段の図書館まで出かける。また学生の町だけあって安くてうまい店が多いので腹ごしらえするには最高の環境だ。
※このコラムは2004年3月に執筆されたものです