九代目言聞録

1. 「仕事のコツは妄想である」

あっという間に4月になった。新学期、新年度、など子供から大人まで皆にとって新しいスタートの月。僕のいる会社も新年度を迎え、今年度から「おた ふくわた復活劇」ではなく「結果」を問われる大事な1年となる。どういうテンションで来年の今頃このコラムを書いているか楽しみだ。
「長い間お世話になりましたが、残念ながら・・・」なんて悲しい書き出しのコラムにだけは勘弁である。どんなことあってもおたふくを続けたい!
さて新しいスタートとして新製品の発表、青山ショールームやホームページのリニューアルオープン、島田洋七原作の映画「がばいばあちゃん」とのタイアップ企画、さらに新たに社員も入り、今月はかなり話題が多いスタートとなった。また今までお世話になった会社と契約を終了させた一方、新しい出会い、提携や契約をはじめた月でもある。
だが大事なのはやっぱりその勢いを「継続」させること。最初のスタートが良くでもスローペースになれば最終的にはビリになる。運動会でいつも僕が経験してきたことを会社にまで持ち込むことはしたくない。でも継続ってホントに難しい。とにかく支えられる「何か」がないとすぐに頓挫する。
僕の支え・・それは「妄想」である。
僕には良くも悪くも「妄想癖」がある。家内はいつもあきれ顔だが仕事に関しての妄想と言えば、何年か先に綿ふとんのリサイクル方法が打ち直しだけでなく多くの方法が完成し、当然、環境面にも配慮できた体制となり、そのうち環境省から表彰されているとか、日本だけでなく世界の人口のほとんどが綿ふとんを使っているとか、それらの活動を評され国連でスピーチをしているとかいつもヒーロー妄想をしている。
でも僕にはこの「妄想癖」が大事である。妄想から目が覚めて現実を知ったとき、その差に悔しさを覚えて実行へいこうと動き出すのが僕の行動力の源である。分かりやすく言えばかっこいいアクション映画を観た後に、強い気になってけんかしたら見事惨敗した自分に腹が立ち、翌朝から鍛えはじめるという感じだ。「差の悔しさ」が僕にはバネになる。
おたふくわたを復活させた時に、いつかあの百貨店と取引してやるんだ、雑誌に出ているこのバイヤーといつかは喫茶店や打合せ室で商談をしているはずだ、来年の今頃はこういう感じでおたふくわたは新聞に出ているはずだ、・・・なんていつも考えていたが、それに近いことは多少実現できた。
来月から色々また皆さんにお知らせすることが出来るだろう。その中で読者が驚くようなニュースもあるかもしれないし、つまらん!と一蹴する内容もあるかもしれない。
それは全て僕や仲間たち「妄想」という種まきからはじまることだ。それをどう綺麗な花として咲かせるか皆さんに見てもらいたい。今年のおたふくわたも面白いはずだ。
次回は「催事が教えてくれた大事な事」・・・を書こうと思う。

九代目 原田浩太郎

※このコラムは2006年3月に執筆されたものです

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